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しかし、です。どんな豆を選んで、どんな具合に焙煎するのがベストなのか、世界中探してもこと細かに説明してある書物などありません。文字どおり、暗中模索、手探りの状態で一進一退を繰り返す日々が続きました。
寝ても覚めても焙煎のことが頭から離れません。「これだ!」と思うやり方が浮かんで枕もとのメモに走り書きし、翌日、まさに天にも昇らん気持ちでさっそくトライ!・・・でも、うまくいきません。この時ほど“群盲、象を評す”という諺の持つ意味を強く思い知らされたことはありませんでした。
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