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感動のおいしさ コーヒー物語

執念、釜をも作る。

次なるハードルは、直火焙煎用の釜を独自に開発することでした。というのも、直火焙煎はもともと味にこだわる自家焙煎屋さんなどで5キロから30キロ程度の豆をローストする職人芸的なもの。

ドトールがやろうとしたのは、そんな個人レベルの焙煎法を工場生産レベルに取り入れようとしたわけで、前例がないため専用の釜がないのも無理はありません。そこで、社長である鳥羽をはじめ工場スタッフは、ドトールの目指すべき味を実現するための釜作りを、焙煎機メーカーの本社(ドイツ)にこと細かく要請しました。しかし返ってきた答えは「NO!」、不可能ということでした。それならば自分たちで作るしかありません。

スタッフたちは国内で部品探しから始め、ドトール主導でコーディネイトしながら一つ一つ組み上げていきました。そして試行錯誤を繰り返しつつも、ついにオリジナルの直火焙煎釜を作り上げました。それは、「この味だけは絶対にゆずれない」という、ドトール、執念の産物でした。

直火焙煎機